海外では通じない!和製英語の一覧と正しい表現を解説
和製英語とは、日本人によって作られた英語に似た言葉を指します。
あくまで日本人向けの表現にあたるため、英語圏のネイティブスピーカーに通じない和製英語は多々あります。
かつ日本人の中には、本当は和製英語なのに「英語圏でも使われる正しい英語」だと勘違いされるケースも少なくありません。
そのため、この記事で和製英語の一覧と正しい表現を解説していきます!
【日常生活編】よく使う和製英語と正しい表現10選
では最初に、普段からよく使う方が多い和製英語と正しい表現をそれぞれ紹介していきます。
①トイレ
正しい表現は「Rest Room」または「Bathroom」です。
トイレは「Toilet」が由来の和製英語で、イギリス英語ではToiletで通じるものの、アメリカでは「便器」を意味する単語のため適切ではありません。
②ウォシュレット
正しい表現は「Electric Toilet Seat」や「Bidet Toilet」などです。
ウォシュレットとは、トイレ業界で国内トップシェアを誇る「TOTO」が販売する「温水洗浄便座」の商品名です。
③フライドポテト
正しい表現は「French fries」です。
「Fried Potatoes」ではないため注意しましょう。
④パン
正しい表現は「Bread」です。
パンはポルトガル語が語源と言われ、イタリアでは「Pane」、フランスでは「Pain」などパンと似た発音で表現されています。
⑤セット
正しい表現は「Meal」や「Combo」です。
セットは例えば「ランチセット」など「複数を組み合わせる・そろえる」意味で用いられますが、これは日本国内のみで通じる表現ですよ。
⑥テイクアウト
最も正しい表現は「Take Away」や「To Go」などです。
テイクアウト(Take Out)も表現として誤りではありません。
アメリカでは日本と同様に「持ち帰る」で通じますが、一般的な表現ではないことは認識しておきましょう。
⑦ズボン
正しい表現は「Pants」「Jeans」などです。
ズボンはフランス語の「ジュポン(jupon)」から派生して生まれた言葉です。
⑧ビニール袋
正しい表現は「Plastic Bag」です。
英語の「Vinyl」が語源ですが、海外ではビニールと聞くと「レコード盤の材料」を連想されるケースが多いですよ。
⑨チャック
正しい表現は「Zipper」「Fastener」です。
巾着(きんちゃく)という名詞をもじって「チャック」にまで派生したと言われています。
⑩リュックサック
正しい表現は「Backpack」「Knapsack」です。
リュックサックはドイツ語の「Rucksack」が語源。
アメリカでは「Backpack」、イギリスでは「Knapsack」を用いるのが一般的とされます。
【職場編】よく使う和製英語と正しい表現10選
日常生活だけでなく、仕事でよく使う言葉の中にも和製英語が多く存在します。
そのため下記で、職場で飛び交う和製英語10コと正しい英語を紹介していきます。
①ノルマ
正しい英語は「Quota」です。
ノルマはロシア語の「ノールマ」に由来します。
②ビジネスマナー
正しい表現は「Business manners」または「Business Etiquette」です。
英語圏の方に「ビジネスマナー」で伝わる可能性も高いですが、和製英語のため覚えておきましょう。
なお「Etiquette(エチケット)」は「礼儀」を表す英単語です。
③メリット/デメリット
正しい表現は「Advantages/Disadvantages」「Upsides/Downsides」です。
「Merit/Demerit」は「長所・短所」や「価値・落ち度」を意味する英単語で、日本人が用いる「利点/欠点」とは若干意味が異なります。
かつ英国圏の方々は「利点/欠点」という意味でそれらの単語を用いないため、ここで覚えておきましょう。
④サラリーマン
正しい表現は「Office Worker」が主流です。
「Saraly(給料)」をもらう「Man(男性)」は本来の英語表現ではありません。
なおOffice Workerのほかにも「White Color Worker(白ワイシャツを着ているため)」や「Nine to Five(AM9時からPM5時が定時のため)」など、様々な表現がありますよ。
⑤アポ
正しい表現は「Appointment」です。
上記の英単語を略して「アポ」と言うようになっています。
⑥リストラ
正しい表現は「Lay Off」です。
リストラは「Restructuring(再構築)」が由来ですが、組織全体に対して用いられる表現。
社員個人の解雇を表現したい場合は「Lay Off」が適切です。
⑦クレーム
正しい表現は「Complained(不満を言う)」です。
英語の「Claim」は「強く主張する」という意味で、不満を言うという意味は含みません。
⑧アルバイト
正しい表現は「Part Time Job」です。
ドイツ語「Arbeit」が由来のため、英語圏では通じない表現です。
⑨ヒアリング
正しい表現は「Listening」です。
英語の「Hear」は「自然に聞こえてくる」場合に用いる英単語。
日本国内の職場で用いられるヒアリングは「自ら耳を傾ける」意味を持つため、その場合は自発的に耳を傾けるニュアンスを含む「Listen」が適切でしょう。
⑩ハラスメント
正しい表現は「Abuse」や「Discrimination」などが主流です。
英語の「Harassment」は、「差別禁止法」で守られた社会的少数派に行われる差別や虐待を表すと定義されます。
差別禁止法は主に性別・障害・人種に対する法律のため、「セクハラ(Sexual Harassment)」のみ「Harassment」を用いた適切表現といえるでしょう。
一方で、例えばパワハラは「Abuse of Authority」が正しいですよ。
まとめ
この記事では、「和製英語」について紹介しました。
日本で使われるカタカナ言葉は、英語に限らず様々な国の言語を参考にして誕生しています。
また英語が由来の和製英語も、ネイティブと異なるニュアンスで用いられることも少なくないため、気をつけていきましょう。
なおワードコネクションでは、英語表現にまつわる有益な記事を多数掲載・更新しているため、英語をもっと知りたい方はぜひ目を通してみてください!
参照ページ
ネイティブに通じない「和製英語」一覧(100単語以上) [IT英語]
ネイティブに通じない和製英語一覧まとめ!面白い例をたくさんご紹介
和製英語・カタカナ英語一覧47選!実は通じない?日本人が間違いがちな英語「コンセント」など | ENGLISH TIMES
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