関係代名詞の訳し方、3つのコツでもう迷わない!
英語の長文で必ずといっていいほど登場する関係代名詞は、多くの人が訳し方で頭を悩ませるポイントです。このやっかいな関係代名詞をスムーズに訳すには、ちょっとしたコツがあるのです。
この記事では、具体的な例文を用いながら、関係代名詞の訳し方のコツをわかりやすく解説します。
関係代名詞の訳し方に迷うという人は、ぜひ参考にしてください。
関係代名詞とは
英語の関係代名詞は、名詞と、その名詞を詳しく説明する文をつなげる接続詞の役割を持ち、同時に代名詞としても機能します。
関係代名詞には、「that」「who」「whose」「whom」「which」「what」などがあります。
関係代名詞の訳し方の3つのコツ
関係代名詞の訳し方のコツは、以下の3つです。
- 文を2つに分ける
- 制限用法では後ろから訳す(訳し上げ)
- 非制限用法では前から訳す(訳し下げ)
1. 文を2つに分ける
文を2つに分ける訳し方は、関係代名詞を含む原文が長文の場合に効果的です。
2つに分けることで、文章の意味や2つの文章の関連性がわかりやすくなります。
例文1:
Each box contains 50 grams of dried fruits, which is perfect for a nutritious snack.
各箱には50グラムのドライフルーツが入っており、栄養豊富なスナックにピッタリです。
→
①Each box contains 50 grams of dried fruits.
各箱には50グラムのドライフルーツが入っています。
②(Those dried fruits)are perfect for a nutritious snack.
(それは、)栄養豊富なスナックにピッタリです。
例文2:
One of the most cherished types of bread is the baguette, which is often served with butter and cheese.
最も愛されているパンの一つはバゲットで、よくバターやチーズと一緒に提供されます。
→
①One of the most cherished types of bread is the baguette.
最も愛されているパンの一つはバゲットです。
②(The baguette)is often served with butter and cheese.
(それは、)よくバターやチーズと一緒に提供されます。
2. 制限用法では後ろから訳す(訳し上げ)
英語の関係代名詞には、「制限用法」と「非制限用法」の2つの用法があります。用法ごとに訳す順番を工夫することで、より自然でわかりやすい訳文になります。
制限用法の場合、関係代名詞の前にカンマは置かず、その直前の名詞(先行詞)を具体的に限定します。
この制限用法では、英語を原文の語順とは逆に、後ろから訳す「訳し上げ」という訳し方が有効です。
例文で確認してみましょう。
例文1:
She has three sons who are learning carpentry.
彼女には大工仕事を学んでいる3人の息子がいます。
例文2:
He has a team which is working on innovative projects.
彼には革新的なプロジェクトに取り組んでいるチームがいます。
訳し上げの手法では、原文とは逆に、who(sons) are learning carpentry(大工仕事を学んでいる)を先に訳し、そのあとにthree sons(3人の息子)を訳します。
このように、制限用法(カンマなしの関係代名詞)では、訳し上げの語順で訳した方が自然な日本語になる場合が多いです。
この文での関係代名詞は、「大工仕事を学んでいる息子」というように、どの息子なのかを特定しています。これは、彼女の息子が3人だけという意味ではなく、彼女の息子のうち、大工仕事を学んでいる息子は3人、ということになります。
訳し方のコツ③:非制限用法では前から訳す(訳し下げ)
非制限用法では、関係代名詞の前にカンマが置かれ、直前の名詞(先行詞)について補足的に説明を加えます。
非制限用法を使用する際には、英語を原文通りの語順に、前から訳す「訳し下げ」という訳し方が有効です。
例文1:
She has three sons, who are learning carpentry.
彼女には3人の息子がいて、彼らは大工仕事を学んでいます。
例文2:
He has a team, which is working on innovative projects.
彼にはチームがあり、そのチームは革新的なプロジェクトに取り組んでいます。
非制限用法(カンマがつく関係代名詞)では、このように原文通りの語順で訳し下げをすると、自然に訳すことができます。
この文では、はじめに「3人の息子がいる」ということを述べ、そのあとに「彼らは大工仕事を学んでいる」という情報を付け加えています。
制限用法の例文との違いはカンマの有無だけですが、それぞれのニュアンスの違いに注意が必要です。
制限用法:
She has three sons who are learning carpentry.
彼女には大工仕事を学んでいる3人の息子がいます。
→3人の息子以外にも息子がいる可能性がある
非制限用法:
She has three sons, who are learning carpentry.
彼女には3人の息子がいて、彼らは大工仕事を学んでいます。
→息子は3人しかいない
まとめ
関係代名詞の訳し方のコツは以下の3つです。
- 長文の場合は訳文を2つに分ける。
- 制限用法の関係代名詞は、後ろから訳す「訳し上げ」を試す。
- 非制限用法の関係代名詞は、前から訳す「訳し下げ」を試す。
特に長文になると、関係代名詞の訳し方に迷うことがあります。そんなときは、これらのコツを思い出して訳してみてください。
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