【英語の不定詞の基本】to不定詞の3つの用法を例文で解説
英語の不定詞は中学校で習う基本的な文法の一つ。でも「使い方がよくわからない」、「用法がいくつもあって、覚えるのが難しい」というように、ちゃんと使いこなせていない人も少なくありません。
この記事では、英語の「to不定詞」の基本的な3つの用法について、例文を用いながら詳しく解説します。to不定詞を使いこなすことで文章は表現の幅が広がり、より洗練された英語を身に付けられますよ。
英語力を一段上げたい人は、ぜひ参考にしてください。
英語の不定詞とは
不定詞とは「to + 動詞の原形」で使われる表現で、動詞に名詞や形容詞、副詞の役割を与えます。to不定詞とも呼ばれ、例えば動詞の「run」を「to run」とすることで「走ること」として名詞のように使えます。日本語でも「歌うことが好き」のように、動詞を名詞として使うことは日常的にやっていますよね。
そんなto不定詞には「名詞的用法」、「副詞的用法」、「形容詞的用法」の3つの用法があります。
名詞的用法
to不定詞の名詞的用法は、「〜すること」といった具合に、動詞に名詞のような役割を持たせます。
drink(飲む)→to drink(飲むこと)
名詞の役割を持つことで、主語や目的語として使うことができます。
主語として使う場合
to不定詞が主語として使われる場合、文頭に置かれて、「〜することは…だ」といったように訳されます。
To learn a new language is important.
(新しい言語を学ぶことは大切だ。)
To travel the world is a dream.
(世界を旅することは夢だ。)
目的語として使う場合
目的語とは、動詞の動作の対象となる名詞のことで、「〜をする」や「〜に決めた」の「”~”」にあたる内容を表します。to 不定詞を名詞として使うことで、この目的語の位置に置くことができます。
I decided to learn a new language.
(私は新しい言語を学ぶことを決めた。)
I hope to travel the world.
(私は世界を旅することを望む。)
to不定詞の名詞的用法と動名詞の-ing
動名詞の-ingも、to不定詞の名詞的用法と同じく動詞を名詞として使うことができますが、この2つにはニュアンスの違いがあることに注意が必要です。
to不定詞の名詞的用法は「〜するということは」のような「一般的な事柄(一般論)」といったニュアンスがあります。一方、動名詞の-ingは実際にいま起こっていることといった「リアリティがある」ニュアンスになります。
To learn a new language is important.
(新しい言語を学ぶことは大切だ。)
→「新しい言語を学ぶ」という一般的な事柄について言っているニュアンス
Learning a new language is important.
(新しい言語を学ぶことは大切だ。)
→実際にいま新しい言語を学んでいる、実際に目の前で起こっているといったリアリティのあるニュアンス
また、to不定詞の名詞的用法と動名詞の-ingでは同じ動詞でも意味が異なるものや、どちらか一方の形しか取れない動詞もあるので注意しましょう。
to不定詞と動名詞-ingで意味が異なる動詞
- remember(覚えている)
- forget(忘れる)
- try(試す)
- regret(後悔する)
I forgot to call my friend. (友達に電話をするのを忘れた。)
I forgot calling my friend last night. (昨夜、友達に電話をしたことを忘れた。)
to不定詞の形しか取れない動詞
- agree(同意する)
- decide(決める)
- promise(約束する)
- hope(望む)
- plan(計画する)
- want(~したい) など
◯ We agreed to meet at the coffee shop.(私たちはコーヒーショップで会うことに同意した。)
✕ We agreed meeting at the coffee shop.
-ingだけしか使えない動詞
- enjoy(楽しむ)
- finish(終える)
- avoid(さける) など
- quit(やめる)
- stop(やめる)
- give up(あきらめる)
◯ I enjoy cooking on weekends. (私は週末に料理をするのを楽しむ。)
✕ I enjoy to cook on weekends.
副詞的用法
to不定詞の副詞的用法では、その名の通りto不定詞が副詞的な役割を果たし、名詞以外の語句を修飾します。
副詞ってなんだっけ?という人は、以下の記事も参考にしてください。
【英語の副詞】種類と位置を理解しよう!例文を使ってわかりやすく解説
ここでは、副詞的用法の3つの使い方を解説します。
「目的」を表す(~するために)
She woke up early to catch the train. (彼女は電車に乗るために早起きしました。)
“to catch the train”(電車に乗るために)が、動詞 “woke up”(早起きした)を修飾し、彼女が早起きした目的を表しています。
なお、目的を表すto不定詞は”in order to”と置き換えることもできます。
She woke up early in order to catch the train.(彼女は電車に乗るために早起きしました。)
「原因・理由」を表す(~なので)
She was excited to see her friends again.(彼女は友達にまた会えるのでワクワクしていました。)
”She was excited”(彼女はワクワクした)の理由が、”to see her friends again”(友達に再び会えるので)と説明されています。
「結果」を表す(~したから、~の結果)
She grew up to be a teacher.(彼女は成長して先生になった。)
“She grew up”(彼女が成長した)結果、”to be a teacher”(先生になった)ということを表しています。
形容詞的用法「~するための、~するべき」
形容詞的用法では、to不定詞が名詞の後ろに置かれ、名詞を修飾する形容詞的な役割を果たします。
She found a place to live near her workplace.(彼女は職場の近くに住む場所を見つけた。)
”to live near her workplace”(職場の近くに住むための)が名詞の“a place“(場所)を修飾し、どのような場所なのかを補足しています。
まとめ
英語の「to不定詞」について解説しました。
to不定詞は、「to」と動詞の原形を組み合わせた形であり、動詞に名詞、副詞、または形容詞のような役割を与えます。これにより動詞を主語や目的語、修飾語として使用することができ、文書表現の幅を広げてくれます。日常的に遭遇する表現なので、多くのto不定詞に触れ、その使い方を習得しましょう。
この記事へのコメントはありません。