AI翻訳革命セッション
2022年9月25日(日曜)
日本時間19時00分開始〜
『機械翻訳 : 歴史・技術・産業』の訳者・高橋聡さんと『AI翻訳革命』の著者・隅田英一郎さんの対談つき
高橋 聡
19:00 – 19:20
機械翻訳を正しく恐れるために
隅田英一郎著『AI翻訳革命』でもわかるように、翻訳を取りまく世界の不可逆的な変化は決定的になった。誰がどう言おうと、それはもう否定できない。世の中全般に機械翻訳はこれからもどんどん浸透してくるし、翻訳業界もそれには抗えない。翻訳者がいま考えなければいけないことは何か。
私からはまず、訳書『機械翻訳:歴史・技術・産業』を紹介しながら、機械翻訳の歴史とそれが登場した必然性、機械翻訳に対して考えるべき翻訳者の姿勢などについてまずまとめる。
次に、隅田先生のパートを受けてから、第2部として『AI翻訳革命』に関する質問を私からいろいろとぶつけていく。
プロフィール
高橋 聡 (Akira Takahashi)
CG以前の特撮と帽子をこよなく愛する実務翻訳者。翻訳学校講師。学習塾講師と雑多翻訳の二足のわらじ生活を約10年、ローカライズ系翻訳会社の社内翻訳者生活を約8年経たのち、2007年にフリーランスに。現在はIT・マーケティング文書全般の翻訳を手がけつつ、セミナー(オンライン)や雑誌で、翻訳者に必要な辞書環境や文化背景知識などについても発信している。共著に『翻訳のレッスン』(講談社)、訳書に『機械翻訳:歴史・技術・産業』(森北出版)、『現代暗号技術入門』(日経BP)など
19:20 – 19:40
AIに基づく機械翻訳の真実
ニューラルネットでモデル化するAIによって、翻訳が特に難しいと考えられていた日本語と英語の翻訳でも機械翻訳が利用可能な水準まで高精度化した。 翻訳に縁のなかった人もスマホ・アプリの機械翻訳のお世話になり、仕事で自ら苦労しながら英作文していたビジネス・パーソンや科学技術の研究者もプロの翻訳者もこの影響を避けることは難しい。高精度化したとはいえ機械翻訳は誤訳する、一方で、プロの翻訳者のような訳も生み出す。たかがAIされどAIである。人間の翻訳者が有する鍛えあげた語学力をもって暴れ馬のような機械翻訳を上手く飼いならせば翻訳に要する時間を短縮できるだろう。 人間の翻訳では手が回らなかった領域にも機械翻訳が活用され翻訳市場は広がる。 誰もが機械翻訳の恩恵を受けるということに加えて、言葉の壁がなくなり世界そのものが変容するということから、AIに基づく機械翻訳は革命的である。 今回はプロの翻訳者の高橋聡さんと議論しながら「AIに基づく機械翻訳の真実」を共有したい。
プロフィール
隅田 英一郎 (Eiichiro Sumita)
国立研究開発法人情報通信研究機構フェロー
一般社団法人アジア太平洋機械翻訳協会会長
電気通信大学大学院修士課程修了。京都大学大学院博士(工学)取得。日本アイ・ビー・エム東京基礎研究所、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)を経て情報通信研究機構(NICT)に勤務(2016年からフェロー)。2010年に音声翻訳のスマホアプリ「VoiceTra(ボイストラ)」、2014年にテキスト翻訳サイト「TexTra(テキストラ)」を公開。2017年から総務省と協力して自動翻訳の高精度化のために「翻訳バンク」を運営。また、同時通訳の自動化の国家プロジェクト「グローバルコミュニケーション計画2025」を推進中。日本オープンイノベーション大賞総務大臣賞など受賞。
隅田 英一郎
19:50 – 20:30
高橋聡と隅田英一郎対談
20:40 – 21:30
翻訳者の未来展望フリーディスカッション
ディスカッションパートナー Kaori Myat
お問い合わせはお気軽に info@humanpowered.academy まで
本セッションは終了しました